映画『L.A.コールドケース』公式サイト 8月5日(金)、ロードショー

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ジョニー・デップ×フォレスト・ウィテカー「すべてのはじまりは、HIPHOP界2大スター暗殺事件だった──」《巨大な闇》に元刑事と記者が挑む、圧巻のクライム・サスペンス

90年代にアメリカ音楽界を激震させた、HIPHOP界の大スター“2パック”と“ノトーリアス・B.I.G.”の射殺事件──。全米に衝撃を与えた伝説的な二人のラッパーの死は様々な憶測を巻き起こし、対立する所属レーベル同士の報復合戦が招いた悲劇とも噂されたが、現在に至るまで犯人は特定されず、真相はいまだに深い闇に包まれている。このアメリカ史上最も「悪名高い(ノトーリアス)」と称される未解決事件の謎に肉迫し、底知れない巨大な闇を鋭く抉り出した渾身のクライム・サスペンスが、事件から四半世紀の時を超えて、ついに日本に上陸する──。
実在した主人公の元刑事ラッセル・プールを演じたのは、名実ともにハリウッドのスーパースターとして活躍するジョニー・デップ。巨大権力の闇を暴こうとした代償として、地位や名誉や家族など全てを失いながらも、なお執拗に正義を追い求める真のヒーロー像を、魂の熱演でスクリーンに見事に投影した。ともに事件解明に奔走する記者のジャックには、『ラストキング・オブ・スコットランド』(06)でウガンダの元大統領アミン役を演じて絶賛され、初ノミネートにしてアカデミー賞®男優賞受賞の快挙を成し遂げたフォレスト・ウィテカー。真実への風穴を穿とうと悪戦苦闘するジャーナリストを全身全霊で演じ切った。
一体なぜ、誰に、20世紀を代表する二人のラッパーは闇に葬られたのか? “天使の街”ロサンゼルスに巣食う悪の正体とは?事件を追う刑事と探る記者の二人が、誰も望まない≪真実≫に辿り着いた時、明かされるのは果たして──

STORY

ロサンゼルス市警の元刑事ラッセル・プール(ジョニー・デップ)は、彼にとって最大の事件、90年代の伝説的なヒップホップラッパー、2パックとノトーリアス・B.I.G.の殺人事件を解決出来ずにいた。事件発生から18年経ってもなお犯人は特定されず、謎に満ちていた。一方、独自に事件を追うジャーナリスト、ジャック・ジャクソン(フォレスト・ウィテカー)は、なぜラッセルがこの事件に執着しているのか、そこから捜査が進まない原因を突き止めようとする。さらに、プールはノトーリアスの事件に警察官たちの関与を疑い捜査を深めていく。そして、プールとジャクソンは複雑に絡む事件の真相に迫るが……

相関図

CAST

ジョニー・デップラッセル・プール

1963年6月9日、アメリカ生まれ。高校卒業後にロック・スターを目指しロサンゼルスへ渡る。そこで知り合ったニコラス・ケイジの勧めで俳優を目指し、『エルム街の悪夢』(84)でスクリーンデビュー。TVシリーズ「21ジャンプ・ストリート」(88〜91)で人気を集め、ティム・バートン監督『シザー・ハンズ』(90)では、心優しい人造人間を見事に演じ一躍注目を集める。その後も『ギルバート・グレイプ』(93)、『エド・ウッド』(94)、『ラスベガスをやっつけろ』(98)、『スリーピー・ホロウ』(99)、『ショコラ』(00)、『ブロウ』(01)など様々な役を自在に演じ分け、実力派俳優としての地位を確立。そして、世界的大ヒットシリーズの第1作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03)では、主人公の海賊ジャック・スパロウを演じ、アカデミー賞®主演男優賞に初めてノミネートを果たす。その後も話題作に立て続けに出演し、『ネバーランド』(04)、『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(07)で再び同賞へのノミネートを果たしている。その他の出演作には『チャーリーとチョコレート工場』(05)、『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズ(10、16)、『ファンタスティック・ビースト』シリーズ(16、18)、『オリエント急行殺人事件』(17)、『MINAMATA―ミナマタ―』(20)などがある。

フォレスト・ウィテカージャック・ジャクソン

1961年7月15日、アメリカ生まれ。ロサンゼルスで育ち、カリフォルニア大学バークレー校で演技を学ぶ。『初体験/リッジモント・ハイ』(82)で映画デビューし、『ハスラー2』(86)、『プラトーン』(86)、『グッドモーニング,ベトナム』(87)など印象に残る演技で注目を集める。その後に出演したクリント・イーストウッド監督作『バード』(88)で、実在した伝説のジャズ・プレイヤーを熱演し、カンヌ国際映画祭男優賞を受賞。『ラストキング・オブ・スコットランド』(06)ではウガンダ元大統領イディ・アミン役を演じ、アカデミー賞®をはじめ各映画賞で主演男優賞を総なめにした。俳優業以外に『ため息つかせて』(95)、『微笑みをもう一度』(98)、『ホワイト・プリンセス』(04)など監督にも挑戦している。その他の出演作は『フェノミナン』(96)、『パニック・ルーム』(02)、『フォーン・ブース』(02)、『バンテージ・ポイント』(08)、『ラストスタンド』(13)、『大統領の執事の涙』(13)、『96時間/レクイエム』(14)、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)、『メッセージ』(16)、『ブラックパンサー』(18)、『リスペクト』(21)など。今後の出演作にトム・ハーディ主演の『Havoc(原題)』(22)が控えている。

STAFF

ブラッド・ファーマン監督

アメリカ生まれ。『ハード・クライム』(07)で長編映画デビュー。同作はトロント国際映画祭でプレミア上映され賞賛を浴びる。その後、マイクル・コナリーによるベストセラー小説を原作とした、マシュー・マコノヒー主演作『リンカーン弁護士』(11)の監督を務め一躍注目される。その後、ジャスティン・ティンバーレイクとベン・アフレックが共演した『ランナー・ランナー』(13)や、ブライアン・クラストン主演の『潜入者』(15)といった話題作を監督。また、ミュージックビデオの監督としても知られ、ジャスティン・ビーバーの「What Do You Mean?」(15 )、ゼンデイヤの「Neverland」(16 )などを手掛けている。

ランドール・サリヴァン原作

アメリカ生まれ。コロンビア大学でジャーナリズムを学んだ後、ニューヨーク・デイリー・ニュース紙のジャーナリストとしてキャリアをスタート。その後、ワシントン・ポスト紙やガーディアン紙など名だたる新聞や雑誌への寄稿で高い評価を受け、ローリング・ストーン誌では編集者として活躍。作家としては、本作の原作「Labyrinth(原題)」を含む3冊でピューリッツァー賞(報道・文学・音楽の分野で卓越した業績を上げた人に対して贈られる賞)にノミネートされている。その他の著書は「The Price of Experience(原題)」、「The Miracle Detective(原題)」など。

COMMENT

「“ビギー”ではなく“クリストファー”か“ウォレス氏”と呼べ、それが礼儀だ」……つまりこれは、口当たりのよい“伝説”などではなく、一人の青年の死が権力の腐敗によってうやむやにされたという、見過ごされてはならない社会不正の問題なのだ。そこを一歩も譲らない姿勢に、本作の高潔さがある。/ライムスター宇多丸[ラッパー・ラジオパーソナリティ]
「ゲっ! 嘘だろっ」本作を見て度肝を抜かれた。ビギーと2パックの音楽に夢中だっただけに、作中で描かれる闇の深さに背筋が凍った。『チャイナタウン』や『L.A.コンフィデンシャル』など、ロスの暗い暗い炎を描いた新たな傑作だ。今年の個人的ナンバー1!/深町秋生[ミステリ作家]
これは、単なる犯罪捜査映画とは訳が違う 腐敗した体制の中でも正義を貫けば、例えそれが思い描く結末とならなくとも伝説として語り継がれる プール刑事が生涯を賭けて追求した事件解決を阻む者の正体を知れば、数々の英雄の謎の死をも理解出来るだろう/Shama Station[HIP HOP YouTuber]
四半世紀、ヒップホップ・ファンを悩ませた「未解決事件」の答えがここにある。20世紀最高のラッパー2人の殺害事件の裏に、これほどの巨悪があったとは。いまの世相にも通じる、真実を追う側と隠蔽する権力の闘いがスリリングだ。/池城美菜子[音楽ライター/翻訳]
僕のような90年代ヒップホップにどっぷりだった世代なら誰もが衝撃を受けたビギー殺害事件。それを追い続けた刑事の物語はLA市警の腐敗に挑む極上のクライムサスペンスでもある。 いやはやD・マック、不敵すぎる!/ダースレイダー[ラッパー]
ザ・ノトーリアス・B.I.G.と2パックの暗殺事件は神話化されがちですが、派手で煌びやかなヒップホップ・シーンを襲った未曾有の未解決事件の裏側に、LA市警という大きな組織と闘いつつ真実を追い求めていた人物がいたことを知りました。なぜ権力によって事実が隠されようとしてしまうのか。入り組んだ事実が、いつか全て詳らかにされる日を願います。/渡辺志保[音楽ライター]
2Pacについての映画はある。ビギーについての映画もある。でも、あの銃撃事件の真相に迫った映画は本作が初めてだ。真実を追い続ける元刑事を演じるのはジョニー・デップ。面白くないわけがない。/宇野維正[映画・音楽ジャーナリスト]